私、逆に意識し過ぎて素っ気ない態度になってる?


祐也さんをちら見したその時だった。



「北坂ー!ん?あれ?…あれ!?」



祐也さんの後ろを通りかけて、声をかけてきた男の人。

その人が身を乗り出して私をガン見する。





な、何!?






相手も動かないが、私もビックリして動けなかった。



「近藤じゃん!なんか会うの久しぶりだな。こいつ、近藤秀徳(コンドウヒデノリ)っていう奴」


いきなり紹介し出す祐也さん。


いやいや、私どう反応すればいいん!?



「え!てか、何!?何、この子!俺すっげタイ…ぶっ!」


私に顔を近づけてきた近藤さんの頭を、祐也さんがすかさず机に押さえつけた。




「高校生だよ、そんな目で見ないの」




あ…













…ズキズキする…


痛い痛い。








私は、祐也さんの恋愛対象から外されてる…。




そう思った。



でも次の瞬間、もっと痛い衝撃が私を待ち構えていた。






























「あれ?祐也と近藤?」



「祐也」と呼びすてにして、その2人に親しそうな声で話しかけるのは……女の人。




「おー、直子じゃん。お前も久しぶりだな」


祐也さんのしゃべり方…なんか違うなぁ…。




「高橋ー!今、祐也の奴最低な事してきたんだよ!!」



え?近藤さんは名字で呼ぶんだ…。


「えー?何したの?」



(おそらく高橋)直子さんは、私に気づかず2人に笑かけていた。