…に、しても…。



「あのー…祐也さん?何処に行く気?」


「ゆっくりできるとこ」



口元に人差し指を立ててにっこり微笑む。


なんてキザなポーズ…

でも祐也さんがやれば許せるんだよなぁ…








黙って付いていくと、大きな広間についた。


回りにはパラパラと少なからず食事をしている人がいる。





あ…ここ、学食?

やっぱ高校とは規模が違うなぁ…。



回りを見渡してると、祐也さんが私の腕を引いた。


「そんなに珍しい?」



うっ…
笑われてる…。



「高校と全然ちがうなぁ…って」




私は少しむくれながら言った。






「だよね。俺も高校卒業してここに来たときはすっごいビックリしたよ」



「やっぱりそうだよね」


「それで、未裕まだご飯食べてないだろ?」


「あ…そうだった、忘れてた」



「こら、ちゃんと食べろよ?今日は俺が一緒でよかったけど…」



「はーい」



心配されるのが嬉しいのは変わらないけど、どこか寂しくなる。



祐也さんは何で私の相手をしてくれてるの?


…なんで…?





しばらくしてご飯を手にした祐也さんがやって来た。


「はい、じゃあ…いただきます」


「い、いただきます…」




今気づいた。

さっきから周りにいる女の人がこっちをチラチラ見ている。




きっと祐也さんがモテる証拠。


なのに、なぜか私が緊張して固くなってしまった。




「未裕?どした??」



「う、ううん。何でもないよ」


「そう?」


「うん」