美しい
天使だって



理由くらい
分かっていました。



でも
やはり
泣いている
美しい悪魔を
放っておくなんて
優しい
天使には

無理な相談でした。






悪魔は
黙り込んでいる
天使に
またも
こう
言いました。





「なぜ私に声をかけたの? 惨めだとでも思ったのかしら。
私はね、悲しいから泣いているんじゃないの。リオに好いてもらえなかった自分が悔しくて泣いているのよ。」




だから
放っておいてちょうだい。


とでも言うような目で
天使を睨みつけました。