「ふぃ〜。」


自分の部屋に入り、ベッドに倒れ込む。


ふと壁に貼ってある一枚の写真が目に入った。



飛びっきりの笑顔で笑っているあたしと宏人。


この写真は確か5回目の記念日に撮ったものだ。


幸せそうな2人…。


今ではあんなに幸せだった5年間が幻のように思える。



「…ひく。ぐずっ。」



いつからだろう…。
会話が続かなくなっていったのは。


いつからだろう…。
一緒にいるとあっと言う間に過ぎると思っていた時間が、何時間にも感じるようになったのは。


いつから…いつから………?




"倦怠期"
という壁は、あたし達が想像していた以上に大きかった。