“みずきの日記”



そう表紙に書かれた分厚い本みたいなノートを開く
そして、万年筆で
とても汚い字で書いていく。



4月11日8:00

今日はまちにまった入学式ですわァ。
友達100人できますか
心配ですわ。
でも頑張って行きますわ。


こう書かれていた。
すると彼女、みずきは、鞄を持ち
部屋から出ていく。

リビングには、ソファーに腰をかけた
40代くらいに見える男がいた。
みずきはその人に話かける。
「お父様ァ~」
「おぉ、みずき。今日から中学校か。」
「そうですわ。それでは行ってまいりますわァ~」

するとお父様は微笑み娘を見送る。



4月11日桜中学校入学式─

佐藤実朱稀。
今年で13歳。

小学校は超有名のお金持ちが行く学校に通っていた。
その学校は小、中、高とエスカレーター式で
おまけに大学もあるという素晴らしい学校に通っていた。



しかし、庶民の生活に憧れる。

という嫌味な理由で両親の反対を押しきり公立の中学へ入学した。

友達100人作るという夢まで抱いて....