『《…っんは》』

ぷるっと弾力のある…って言うか男らしい固い唇が離れる。

「〈…こんな所でそんな声出すな。
二人の時にしろ。〉」

『《は、うへっ!?
告白は!?
他校の美少女は!?》』

勝手に美少女付け足したけど!?


「〈…お前に、春野美鈴に惚れていると言っている。〉」

『《わ…私ぃ!!??》』

キーンとマイクがなった。

「〈…好きだ、美鈴。〉」

『《み、美鈴って…》』

「〈…返事は?〉」

『《私…私、も。
………っ私も好き!!
渡辺くんが好きです…》』
涙ボロボロ流しながら言った。
告白された、告白した。
両思いって事だよねぇ…?


「〈…だから、俺以外の奴の前でそんな可愛い顔をするな!!
…あっ。
べっ、別に両思いになったから独り占めしたいとかそういう事じゃなく…!〉」

パッと渡辺くんが私の手を掴んで舞台の裏へ降りていった。
舞台には大急ぎで桜ちゃんが上がっていった。



『…駄目だよぉ、渡辺くん。』

「………?」

『その、デレも、私だけにしか見せてほしくないよぉ…。』

両手で顔を覆っていった。
顔真っ赤だし、涙でぐちゃぐちゃだし、今は何が何だかわかんない顔してる…。