話がどんどん進んでしまった……
頭の整理がついていない。
よ…よし!
まずは頭を整理しよう…
えっと…まず、沙也香と歩いていたら、自転車に突っ込まれて…
足にぶつけられて…
それが奏先輩で……
で、私は今、先輩の運転する自転車に乗っていて……
……キャー!!
そうだよ!!
目の前には先輩…
ヤバいヤバいよー!!!
「詩織、ごめんな。あざにならなきゃいいけど…」
「……いえ…平気です。」
ボルテージマックスの私は、興奮を隠しながら、できるだけ落ち着いて話す。
「…だって、詩織、女の子だし…」
「こんなのしょっちゅうですから!ケガが一つや二つ増えても平気ですよ!」
「そっか…」
先輩は、ふっと柔らかく微笑んだ。
「……テスト、頑張ってな。」
「あ…はい…」
「テストの後、卒業式だ。俺、卒業したくないな~」
「……」
ダメ……
泣きそう……