キキーッーー!!
「あ~!!!」
「キャッ…」
突然、自転車が突っ込んできて、沙也香ではなくて
私の足に軽くぶつかった。
地味に…痛い……
「っ…たぁ…」
私は、自転車が当たった部分を押さえながら、その場にしゃがみ込んだ。
「詩織!!」
沙也香はしゃがみ込んだ私に、すぐに駆け寄ってきてくれた。
あざになったらやだな…
ユニホーム着たら見えちゃうし…
あっ…でもしばらくは試合ないか……
なんて考えていると…
「大丈夫!?」
自転車に乗っていた人が、倒れた自転車を起こしもせずに私に駆け寄ってきた。
「大丈夫です。ごめんなさい…」
私はゆっくりと顔をあげた。
「………」
嘘……
これは……夢?
「……詩織!」
「…そ…う先輩…」