アタシ達の間に
沈黙が続く。


「…じゃぁ帰るね!!」


葵ちゃんは
無理矢理作った笑顔を
アタシに向けた。


『無理…しないでね…?』 
 
もう歩き始めていた
葵ちゃんに言う。


「…ありがとう。
応援してくれたのに
ゴメンね」


葵ちゃんはそう言うと
手を振って
帰って行った。


アタシはスゴイ
複雑な気持ちに
襲われていた。


來に言いたいよ。


でも逃げている
自分がいるんだ。


ガチャッ


アタシはビックリして
振り返る。


『來…』


「何か用?」


静かに來は
アタシに問いかけた。


言うなら、今だ…。