沈黙が続いた。

あたしも、これ以上言えなくて。



「似てるな、やっぱ」



「は…?」



笹河がボソッとつぶやいた。

何言ってんの?



「同じ性格してるな、って思った。ギャーギャー騒ぐのも、本音を隠そうとするのも」



呆れたような顔で、あたしの頭を撫でた。



「少しは、こいつの話を聞いてやってくださいよ」



笹河は、あたしの手をつかんで進んだ。


そして、お父さんの横を通り過ぎるろうとしたとき、笹河はつぶやいた。



聞こえなかったけど、きっと何か…大切なことでも伝えたのかな。


お父さんが頷いた。