「こんな夜遅くにか」



ネチネチと言ってくるお父さん。


あたしの中で、何かが弾けるような音がした。






「…もう、うっざい!!」






初めて。


初めて、お父さんにこんなことを言った。


そりゃ、そうか。



ずっと、ずっと。


ひとりだったから。



「今まで心配したことないじゃん!いっつも、どっか行って…あたしのこと、置いてって…」



な、泣くもんか。

涙じゃなくて、汗なら…。



いや、絶対嫌。



「大嫌いだった。ずっと」