「また…ヤクザ絡みじゃないですよね?」


「当たり前だ。絡んでたら連れていかねぇし」



じゃあ、どこなんだろ。

…怪しくなければいいか。



「行くぞ」



「はぁい」



携帯を持って、親に気づかれないように玄関に向かった。


お父さんに、ぎゃあぎゃあ言われるのも面倒だから。



ゆっくりと玄関に向かったつもりだった。


なのに!!




扉を開けると、目の前にお父さん。




「うっ!」




「夜遅くにどこへ行くんだ」



「…散歩」




苦しい言い訳を言ってしまった。


失敗だ…。