木刀が。

運転手のお腹に。

直撃した。


「バカァァァ!」


事故にあったら、どーすんのぉ!?

車、揺れてるしぃ!


すると、笹河はバイクから車に飛び込んできた。


バイクは、勢いよく転がっていった。


運転手をどかして、運転席に座った。


「よぉ。俺を置いて、男とデートですか?」


「ち、違います!そんなことより…」


「お仕置きするからな、覚悟しとけ」


「だぁから、んなことより!」


あたしは、笹河の肩をつかんだ。

話を聞いてよっ。


「警察にでも、こいつを渡してくるか」


気絶している運転手を見て、笹河はため息をついた。