「こいつの母親の妹の息子の、慶だ。よろしくな」


「…へぇ」


…よかった。

千波は、つまらなそうな顔で笹河を見た。


「あ、俺と一緒!俺も圭って言うんですよ」


一瞬、笹河の顔が鬼のような…。


「そうか。よろしく」


圭はそれに気づかずに、笹河と握手をした。

爽やかな圭を見て、ますます苛立つような顔だけれど笑っている笹河。


圭、あんた危ないよ。