階段をゆっくりと降りる笹河の腕をつかんで止めようとするけれど、ずんずんと進んでいく。


「何でも聞きますからぁっ」


「泣きついてもダメだぞ」



じゃあ、どうすりゃいいの!
笹河ってばっ。


リビングに着いてしまう。
ああああ…千波にっ、千波にやられる!


ガチャ。

その音と同時に、皆が振り向くのがわかった。




NO―――!!




「…どちら様?」


千波が笹河を見て、ニヤリと笑った。


「このアホ娘の…」


……終わった。