電話を切って、また昼ドラの続きを見ているとゴリ男が呆れた顔であたしを見た。


「なぁに?」


「人質のくせに態度がでかい」


「あのねぇ、人質だって休憩したいの」


それくらいわかってよ。ずっと休憩なしだったら、疲れちゃうじゃん。


「笹河も来るだろうし。お茶準備しといて」


ゴリ男が部屋から出ていくと同時に昼ドラが終わった。


…さぁて。

逃げるか。
こんなとこで、のんびりと待ってたら確実に怒られる。

笹河のことだ。
殴ってくるよね。