「なぁ、お前って彼氏いんの?」


「…いませんけど」


「だよな」


だよなって!

わかってるなら、聞かないでよ!


心の中で悪態をつきながら、石ころを蹴った。


蹴って、すぐに後悔をした。


目の前に、ヤクザっぽい人が背中をさすりながらあたし達を睨んできた。



い、いやぁぁぁ!



「す、すみません!」


必死に謝るけど、返事がない。


恐る恐る顔を見てみると、すごく怒ってる。