翌日。


学校が早く終わったから、すぐに組に向かった。


「こんにちは」


「ん、早いな」


「今日は、早く終わったんで」


「寄り道してから来るのかと思った」


寄り道…。

そういえば、あたし…ここんとこ寄り道しなくなった。


早くここに来たかったから。


「アイス食べるか?さっき買ってきた」


「ありがとうございます」


笹河は、冷蔵庫からイチゴ味のソフトクリームを取り出して、あたしにくれた。


ペロッと舐めてみると、薄いイチゴ味が口の中に広がった。


「うまい?」


「はい」


窓を開けて、外を見た。

暑い風が吹く。