「笹河さん」


「何だ」


「絶対、焦がさないでくださいね」


「はいはい」


「あ、あと半生も嫌です」


「はいはいっ」


「あとですね」


「ちゃんと作りゃあいいんだろ?黙って見てろ」


だって…。

不安なんだもん。あたし好みのホットケーキじゃなきゃ、ホットケーキじゃないよ。


「手伝えよ」


「はぁい」


笹河の隣に立って、エプロンをした。笹河にもエプロンを渡した。


「お前、料理できんの?」


「当たり前です」


あたしは、料理上手なもんで有名なんですから。