…もういいや。帰ろうかな。

バッグを持って、帰ろうとすると原谷さんから電話がかかってきた。


「はーい、もしもし」


《蒼空ちゃん、急いで来てくれない?》


「わかりました」


あたしは、走って原谷さんのお店に向かった。

今日は忙しい日だ。


お店に着いて、勢いよく入ると原谷さんはあたしの腕を引っ張った。


「何かあったの?」


「何が…ですか?」


「来て」


意味がわからないまま、連れていかれると…かなり酔っ払っている笹河がいた。