ヤケに車の中が静かだからドキドキする...。



「美月...?」



「何...?」


だんだん賢治の顔があたしの方に近づいてくる。
あたしは目を閉じた。




「好きだよ...」
そう言って、軽いキスをした。
触れるか触れないかのキス。きっと賢治はあたしが緊張してるから...気遣ってくれたんだね...。





目を開けるのがとても勇気がいるなんて、初めて...。



「美月...?またしたいの??」




「ばっ...バカっ!!」


賢治が笑いながら、車のエンジンをかけた。




「ごめんって!!おわびに俺ん家に連れて行ってやるから...」



「えっ??本当に??」


初めてだもんな...ワクワクする反面、男の人の家だからドキドキする。




運転してる賢治を見つめてたら、
「何??惚れちゃったの??」



「も~...」
よくそんなことを言う。けど、それが好きだったりする。