恐る恐る目をやれば、白いタキシード姿の担任の姿。

似合わない。

すごく似合わない。

案の定、自分はウェディングドレスを着ていた。

「姉さん、まさか、こんなに早くお嫁さんに行くなんて……」

 親族席で多郎が涙ぐんでいる。

「お前は父親かっつーの。今日は呑もうぜ」

 それを慰めるように肩を組む鈴に、スピーチはどうなったんだろう、と疑問が浮かぶ。

「香里! ブーケは私に投げてよね!」

 ああああ、ちーちゃんまで……!!