俺たちは今、観覧車の列に並んでいる さっきまで泣いてたのが嘘のように、ニコニコした笑顔をしている沙羅 連れてきてよかったな…… ここに連れてきたのは観月とのあんな会話を聞いたからだ 『えぇ――!じゃあ沙羅、遊園地行ったことないの―?!』 『う…うん。行きたいんだけど、ほら、うちの親忙しくてなかなか行けなかったんだよね』 笑って話していたけど、どこか寂しそうな顔を浮かべていた つ―ことで連れてきたんだけど…… まさかあそこまで喜ぶとわな…… 予想以上だ。