夢の中。
…だと思う。
のだが、ユイには夢だと言える自信がなくなるほど意識がある。

最初に見えたのは碧い星。
碧い星から雲を抜け、地上に向かい視線が落ちていった。

次に見えたのは家だった。
小さく可愛いけれど普通の家。
2階建ての屋根の瓦は紅い色だった。

視線は玄関から家の中へと移った。
中には誰も居ないようだった。


階段から2階に上がると、YUIと書かれた扉があり、その扉を開けた。


(…ここは。)


それはユイの部屋と同じだった。
ベッドの位置から机や本棚の位置も同じ。

違うものと言えば、¨星の唄¨のような時計があることぐらいだ。

夢だからだろうか?


考えていると頭の中に何か声が響いた。
聞き取れはしなかったが、ユイはその声で目が覚めた。
目を開けると手前のバーが上がるところだった。

どうやら大事な授業はすべて寝てしまっていたようだった…。