「では今からザクッと各自で読んでください。その後、話し始めます。そうだな…この月が満月になるくらいまで。はい、始め。」
この月と言われて指を差していたところを見ると、丸い球体の中に小さな星がたくさん散らばっていた。
よく見ると小さな星が手を繋ぎはじめていた。
まるで星の唄の話みたいだった…。
時間に直すとどのぐらいなんだろう?
ユイはそう思いながら冊子を読み始めた…。
冊子は、本当にザクッと書かれていた。
タイムスケジュールには、起床、消灯、それから授業の時間。
ご飯にお風呂の時間。
授業内容も詳しくはなく、期間と場所が書かれているだけだった。
場所は一応簡単な地図も出ていた。
冊子はユイが見たところ、特に重要なことはなさそうだった。
内容はすべて生活についてだった。
「そろそろいいかな?」
その声に生徒たちは顔をあげた。
先程の星は綺麗な満月に変わり、白く光っていた。