『¨黒い星プロジェクト計画¨は強引に実行されました。反対される人もいるのは解ります。だから…教えてください。皆さんはどう想いますか?』

結衣の言葉に、すぐに反応した人はいなかった。
…というよりは、反応出来なかったのだ。

世界は、まるで一時的に時間が止まってしまったかのように静まり返っていた。


…しばらくして、その沈黙を破ったのは結衣だった。

『私達…独りじゃないんです。色んな人がいて、色んな考えがあって、色んな想いがあるんです。たくさんの人や想いに出逢って、それも変わっていくんです。』

そう話しながら、結衣は飛び切りの笑顔を見せた。

『この星はそんな色んな人達が住む星なんです。だから…これからこの星をどうして行くか、一緒に考えて欲しいんです。独りじゃ答えは出せないから。』

その結衣の言葉に、人々の心は揺れ、プロジェクトに反対していた人達ですら、結衣から眼を離せなくなっていた。

『…反対するだけなら…暴れるだけなら、赤ちゃんだって出来ます。想いがあるのなら、どんな想いでも言葉で教えて下さい。』

反対派に対し、留めとも言える結衣の言葉に、プロジェクトに反対していた人々は完全に言葉を失った。

そして…結衣の想いは世界に広がっていった…