奏空と結衣は、結衣の考えを結樹達に話し、舞衣にも伝えた。

奏空も驚く結衣のやり方には、もちろん舞衣や結樹は猛反対だった。
こんなに怖い舞衣や結樹は結衣も奏空も見たことがなかったし、鈴音の助けがなければ、今頃二人は舞衣に軟禁されていただろう。

それだけ結衣の選んだ方法は危険な方法だった。


       *


「お兄ちゃんいいよ。」

「結衣ちゃん準備はいい?」

「大丈夫。」

「鈴音、透夜、行けるか?」

「こっちは大丈夫です!」

「結樹さん、大丈夫です。」

6人は眼で合図をし、鈴音はスイッチを押した。


その頃、総司令部では舞衣もコンピュータに向き合っていた。

「お前、よく許したな?」

舞衣の隣に座る藍色の髪の男性は笑顔で舞衣を見る。

「だって結衣ったら言うこと聞かないんだもの!!」

「お前に似てるんだろ?」

舞衣はキッと男性を睨むが、睨まれた男性は涼しい顔で舞衣に答えた。

「結樹は大樹、貴方に似たのよ!!」

「男前ってことか?」

「バカッ!!」

カリカリする舞衣に、ひょうひょうとした大樹。
小競り合いをしてごまかしてはいるが、二人とも結衣達が心配で仕方がなかった。