「三人とも、いい加減にしなさい。姫嘉様の前ではしたない事をするな」
神が呆れた口調で三人を叱る。
「ってぇな!何で俺まで」
「司、何をそんなにピリピリしてるんですか?」
神はふぅ、と溜め息をつきながら、司を見下ろす。
「…何でもねぇよ、放っとけ」
司は神から目を逸らし、大広間を出て行った。
「うぅん、何かあったの?神と司」
朝食の後片付けをしている神に聞こえないように、そっと琉馬に尋ねる。
「さぁ?僕もよく分からないんだけど…何かはあったみたいだよ」
「え、姫…知らないの?」
食べかすが残っているテーブルを拭きながら、葵が私を見る。
「知らないって…何を?」
「あの2人、姫の事でもめてるみたいだけど?」
私の事でもめてる!?
すっかり綺麗になったテーブルに肘をついて、琉馬がつまんなそうな顔をする。
「何それぇ、僕も入りたいんだけどぉ」
…そういう問題じゃなくてですね!
「私も、関係してるって事?」