「今日、一緒に帰れねぇけど…一人で大丈夫か?」
朝、いきなり司に聞かれる。
「大丈夫だけど、何で?」
「いや…ちょっと用があってな」
「姫嘉様、申し訳ありません。…本当に」
「ヒメ、真っ直ぐ家に帰ってね」
「一歩も外に出ちゃ駄目だぞ?」
ぐいぐいと身を乗り出してくる執事さんたち。
ちょ、近いです…皆さん。
「ど、どうして?」
「どうしてもだ。いいか、俺達が帰るまで外に出るな」
「わ…分かった」
何だかよく分からないけど…まぁ、いっか。
「姫嘉、早く食えよ」
朝食を食べてる途中なのに、司が私の皿を下げようとする。
「っ…待ってよぉ」
そんなに急がなくても良いじゃん…。
「ほんっと司は冷てぇよなぁ」
葵が後ろから抱き付いてくる。
「葵…っ」
「大丈夫、俺はいつまでも待ってるから」
っ~…きゅんとしましたぁ。
「ありがとう、葵」