こっそり後ろから付いていくと、見たのは姫嘉と神の、キスシーン。



神、何やってんだよお前…。




「っ…むかつく」



結局、誰でも良いのかよ。


俺じゃなくても…誰でも……!!



溢れそうな苛つきを必死に押さえ、自分の部屋に戻る。





…何なんだよ、一体。



姫嘉の事なんて、何とも思ってねぇんだろ?



だったら、あいつらが何してようが…俺には関係ねぇだろ?



「…っっ!!」


握った拳を壁にぶつける。


痛みでも、怒りでもねぇ…。



この感情の正体は…もう分かってる。



それでも…堂々とお前に手を出せないのは…何でだ?

それは…まだ分からねぇ。



でもいつか…、見つけてみせるから。