「っ…んぅ…」
「……姫嘉、口開けろ」
「は…はひ…」
うんと高く背伸びをして、俺にしがみ付く姫嘉。
大きく肩で息をしながら潤んだ目で俺を見る。
「余裕なさそうだな」
「っ、そんな事ないもん…!」
姫嘉は俺を睨みつけると、ベーっと舌を出した。
何をする気だ…?
黙って見てると、姫嘉はその舌で俺の唇を舐めた。
何度も何度も…姫嘉の舌が俺の唇を行き来する。
「っ……」
背中にゾクゾクと、得体の知れない何かが走る。
何だ、こいつ…。
「ふふ、余裕ない顔してる」
「なっ…」
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