「あー姫嘉様。もう寝ましょう?」



「…嫌ぁ」


姫嘉はふるふると首を振る。

涙目で、上目遣いで。



…可愛い。




―――ぎゅ。




思わず抱き締めちゃった。



「神、あったかぁい…」


あ、何だろう…この感情。



すげぇ、守ってやりたくなる…。



「…姫嘉様、今日だけ…許して下さい」


今日、だけ。



「私は怒ったりしないよぉ?」


愛しい、この感情。





「っ…ふ……んぁ」


今日…だけだから。




「…っ、し…ん」


「姫嘉、さま」



明日からは、元通りだから。