「落ち着けって、姫嘉」
「っ…違う…もん」
「姫嘉様、安心して下さい。姫嘉様は何も変わられていませんから」
そんな事ない。
私は普通じゃない。
普通じゃ……。
「じゃ、この話はおしまい!ご飯食べよー?」
「あぁ、そうするか!」
「姫嘉様、少しお待ち下さい。すぐにご用意致しますから」
「……うん」
すっごく気になる。
でも。
これ以上みんなを問い詰めても、きっと意味は無い。
考えない。
私は、次々に浮き出てくる不安を胸の奥に押しやった。
「ヒメー、洗髪液どうだったー?」
「すっごく良い感じだったよ!」
「本当!?良かったぁ」
何も、考えない。