「りゅ、琉馬」
琉馬が横からぎゅっ、と抱き付いてくる。
「ヒメ、この人は悪い人なんだよ?騙されちゃダーメ!」
わ…分かってるよぉ。
「何だよ、お前。邪魔すんな」
「啓太こそ邪魔しないでぇ」
「お、喧嘩!?俺も混ぜて!」
何か、子供みたい…。
「おい、お前らいい加減にしろよ」
大人な司が3人の会話に終止符を打つ。
「おい、啓太。やるんならさっさとやろうぜ」
「あぁ待て。俺は今、そんな気分じゃねぇ。それに見ろ、この人数の差。フェアじゃねぇだろ」
「べっつにぃー、お前らなんかに負けないしー」
こらこら…黙ってなさい、琉馬。
「頭(かしら)ぁ!本当にやらないんすか!?」
「俺、ウズウズしてんすけど!!」
「別に良いぜ、俺らは」
…はぁ!!?
「ちょっと待って!私はどうなるの!?」
「お前、桐瑞組の幹部なんだろ?」
…はいぃぃ!!?