頭をポンっと叩かれ、やっと我に返る。



「心配掛けて悪かったな、大丈夫だから」



何…、その予想外な言葉。


きゅん、ときたんですけど。



司は優しく微笑むと、私の身体の向きを変える。


「はい、回れ右」


「司…」



「ふっ、…もう『さん』を付ける気はねぇんだな」


私はそのまま、部屋に戻る。

…と、いうか戻された。



パフっと、柔らかいベッドに座り、よく考える。




「…ギャ、ギャップ萌えぇぇ…」


そう呟いた瞬間、私は深い眠りについた。




…夢を見た。


私の周りで、執事さん達が笑ってて。



凄く楽しくて…嬉しくて…。

私は、心から笑いながら…。




みんなで…敵の組をボッコボコにしてるの。


返り血がベッタリ付いてて。




…すっごい悪夢。