「じゃあ帰ろっか、ヒメ」
まじですか…、毎日これですか。
…仕方ないから、イケメン君達に囲まれながら、リムジンを待つ。
あれ?
っ、しまった…!
「あの…っ」
「どうしました、姫嘉様?」
「教室に忘れ物しちゃった!…先帰ってて!」
明日までの課題、机の中に置きっ放しだった。
「え…でも」
「大丈夫!私、友達と帰るから!」
まだこの時間だから、誰かいるでしょ。
私、友達多いしっ!
「気をつけて下さいね」
「は~い、また後でっ」
私は上履きを履かないで、教室に向かった。
―――これから起こる、悲劇を知らずに。
つか、悲劇…なのかな?
まぁ、ある意味…悲劇。