「面白いこと?」


「うんっ、聞きたいー?」



琉馬は得意げな顔をして、私に近付く。


「教えて?」



興味本位にそう聞くと、琉馬は嬉しそうに笑って


「ちゅーしよっ!!!」


満面の笑みで言い放った。




「は…ちゅー?」


それってつまり、キス……だよね…。



「うん、それで…ヒメが僕のキスに感じなかったらヒメの勝ち、感じちゃったら…僕の勝ち」



天使のような悪魔の微笑みを、私は見逃さなかった。


「あはは…ちょっと、意味分かんないかなぁ」


適当にはぐらかそうと作り笑顔をするも、琉馬は止まらない。



「ヒメが勝ったら、司との仲、応援するよ!」


「え!?」



…バレてる?


「でも、もし…僕が勝ったら……」


「…勝ったら?」



「すんごい事しちゃおーっ!!!」




……悪魔。