「みたいだよ」


私…心当たりないんですけど…。



「気にしなくて良いよ、ヒメ。僕の事だけ考えてくれれば良い」


「えっ…?」



琉馬はにこぉっと笑って、私の腕を掴む。


「なんならさ、学校サボっちゃおっか?」



まさに天使の微笑み。

いや、悪魔。


「え…琉馬っ…!?」


グイッっと琉馬に引き寄せられる。


「ね、イイ事…しよっか?」

耳元で囁く琉馬。


唇、触れちゃうっ……!!



「はい、ストップー」


力の抜けた私を片腕で支える葵。



「琉馬、お前鬼畜な。見ろよ、姫の顔」


「嬉しいな、何もしてないのに感じてくれちゃって」



にやにやしながら、2人が私の顔を覗き込む。


「かっ…感じてません!!」


必死に否定して、葵から離れようとしても、力が入らない。

な、何これぇ…。





「姫、顔真っ赤。息も荒いし」


「僕上手いもんねーっ」