親父からの話し。

まだ元気一杯の小学校二年の12月、親父の仕事の都合で俺は転校する事になった。

東京三多磨から千葉のある町へと。

運動神経抜群だった俺は早くも三年生から入れるリトルリーグにスカウトされて本格的に野球を始め出した時だった。

転校した学校は丁度高度成長期真っ盛りで都心に通うサラリーマンが一戸建て住宅を田んぼを埋め立てた土地にやっと買える町にある所だった。

まだまだ田舎町で三多磨の整備された街並みではなく田んぼと梨畑と起伏のある田舎町だった。

転校して最初に学校に行ってみたら同じ一戸建て住宅街に引っ越して来た可愛い女の子二人が同じ日に俺とその学校に入ったんだ。

で俺は落胆した。 なんだ、この田舎もん達とこれから付き合わなきゃならねーのかよ!

こいつらとダチに成れるかなぁ~?

ダセいじゃん。

こんな町にゃリトルリーグなんかね~だろうな~ぁ~糞!

やんちゃだった俺は早速この田舎町の百姓の生意気な坊主共に狙われた。

お前なんだよ!

肩掛け鞄なんかで来やがって!
(あ~早速かよ!ランドセルなんか入学して直ぐダセ~から背負う訳ね~だろ!)
俺の家の目の前には寺があって其処に呼び出されては喧嘩したんだ。

で全員叩きのめしたのさ。