ライキの低い声が聞こえる。
「親父もお袋もいい加減にしろ。美空が固まってるだろ」

二人はその声にゆっくり私から離れた。

「初めまして。ライキの父で西山陽輝(ニシヤマハルキ)といいます。ライキがお世話になってるみたいで。ご迷惑をおかけしてませんか?……で、こっちが…」

「初めまして美空ちゃん!ライキの母で西山麻紀(ニシヤママキ)といいます。」

「はっ、初めまして!!青、青木美空といいます。今日はお招き頂きありがとうございますっ!!」
私はガチガチの挨拶をした。

「ほんっとうに可愛い。まさかライキがこんな可愛い女の子を連れてくるなんて、ねぇ〜あなた。」

「あぁ!4年間飛び出していて正解だなライキ!」

ギュッ

またお父様とお母様は私に抱きついた。

「お、お父様、お、お母様……」

「美空ちゃん!パパ、ママでいいんだぞっ!!」

ライキが近寄って来て二人を離した。
「親父もお袋もいいかげんにしろっ!」

「ライキは意地悪ね!独り占めしないでいいじゃない!」

「そうだ!ライキ。美空ちゃんは私たちの義娘になるんだから」

こんなやりとりが10分ほど続きようやくリビングに入った。