「昔々ある所に普通の中学生がいました。勉強もスポーツも出来る。そいつには大切にしてる彼女がいた。普通に中学生らしい付き合いをしてた。」







「………」






相槌もなにも出来ずただ早瀬を見つめる。










「でもある時、不幸が訪れた。その大切な彼女が暴走族にさらわれた。男は一人で乗りこんで彼女を助けようとした。でも彼女はボロボロになっていく男を見かねて自分は重荷になると思って飛び降りた。」








「えっ…」






「彼女は即死。15歳で返らぬ人となった。そこで男は新しい”道”を選んだ。なにかわかるか?」







新しい道……その男というのは多分、早瀬のこと。






「……復讐?」