開けた瞬間、懐かしいにおいが私を包んだ。

それは、夕食の暖かいにおいだった。

何年ぶりだろうか。
このにおいをかいだのは。
たいして年は経ってないはずなのに、はるか昔のような気がする。

部屋を見てみると、キッチンでミントが夕食を作っていた。

「ミント……?」

「あっアイス!おかえり!」

ミントはすぐに反応して、私の元に寄ってきた。

「もうすぐ出来るから、そこに座って待ってて!」

ミントは私をテーブルの前に座らせた。

なんなんだ?
この新婚夫婦みたいな感じは。
なんだか頭の整理がつかなくなってきた。