「あ、大丈夫です。」

「御席まで、お手を御貸し
いたします。」


バーテンダーの青年は手
を差し出した。


「本当に大丈夫なんで。」


私は彼の手を振り払った。
どう見てもイケメンの彼の
手をとれなかったのは、
まだ、心の中には圭佑が
いたから。
他の男の人に触られたく
なかった。