あの地獄の様な時間から、やっと逃れた私は自分の部屋にいた。


部屋の電気をつけて、懐中電灯もつけて、スタンドもつけて…暗闇から自分を救いたくて、ありったけの光を求めた。


どのぐらいあの部屋にいただろう…パパはずっとママの名前を呼び続けていた。途中で里子(ママのお姉さん)がきて、私たちを家まで連れて来てくれた。


隣の部屋からパパの鳴き声が聴こえる。


私はそっと手で耳をふさいだ…


なにも聞きたくなかった。パパの泣く声も


外でぽつぽつ降りだした、天からの雫の音も…