クラス替えをした。 幸とは別のクラスになってしまい、周りはほとんど知らない人たちだらけ。 自分から関わるのは面倒臭かった。 なので、自分の席でずっと窓の向こうを眺めていた。 学校は小世界だ。 あたしは小学校の時、その世界だけがすべてのように感じていた。 ママを失ったあたしには、家には居場所がなく、椅子と机の一組が置いてある場所があたしの居場所だった。 だれにも犯せない居場所だった。