「殺して…」



なぜか意識をしないで口から零れた。




「あたしを殺して…」




彼方に触られるたびに、自分が壊れていくのがわかった。

最後までされたら、もうあたしはあたしぢゃなくなる…



「もうやだ。触らないで。触るなら殺して」



彼方の目をしっかり見て言った。手が身体が震える。怯えを隠せない…けどいまこの状況で自分を守れるのは自分だけ…




「ばっかぢゃね―の」