「みゃぁ―」




俯いた顔を上げて、前を見ると、びしょ濡れの仔猫がいた。





「こっちおいで」




私が手を差し出すと、素直にこちらの方へと向かってきた。



寒かったであろう。




小さい体が潰れないように、優しく包み込んだ。



「私の体温わけてあげる」



微かに震えながら、みゃ―、みゃ―、なく仔猫に愛しさが湧いた。




迷子なのかな…?でも首輪ついてないし



ほっとけないな…




「うちにおいで」