リビングに入り、時計を確認すると10:30を回っていた。

数秒間時計を眺め、ゆっくりとソファーに腰を下ろした瞬間、玄関の方からパサッと音がしたので急いで駆け寄ってみると一通の手紙が落ちていた。

すぐさま落ちていた手紙を拾い上げて中身を取り出してみると、一枚の紙が入っていた。

宛名は、『桐原 鎗 様』………つまり僕宛ての手紙である。

そこには、『あなたを光の世界へおつれします。14:00までに支度を整えてください。』とだけ書いてあった。

このタイミングで僕宛ての手紙なんて………狙って入れたのかな?

だとしたらなんで………なんで僕なんだ………


疑問は増え続けるばかりなので、一旦考えるのをやめ、一応着替えと財布、あと携帯の充電器を旅行用の鞄に入れてリビングの大きな机に並べて14:00を待った。