初純は尋常じゃないほど、息を切らして走っている。 「なぁ…」 恭平がおもむろに口を開いた。 「あいつ…おかしくねぇか?」 「確かに…」 初純は2人に抜かれて、よろよろと走っている。 赤組のテントがざわめき出した。 「初純…熱が……」 恭平がそう言った瞬間、初純の体が大きく傾いた。 「…初純…っ…!」 ドサッという音と共に、初純の体は地面へと叩きつけられた。