───………


「…すみ…!」

「初純…!」



パチ…ッ



ゆっくりと目を開けると、先輩のドアップが目の前にあった。



「先輩!?」



びっくりして後退りしようとすると、足がガクンッと落ちていった。



「痛…っ」


「じっとして」



先輩は救急箱からシップを取り出して、私の右足首に張ってくれた。



「…ありがとうございます」


「初純は周りをよく見なきゃね!」



「すみません」



ふと顔を上げると、私とぶつかったと思われる後輩が必死に頭を下げていた。



「すみません!初純先輩!!」


「私がボーとしてたのが悪いから、気にしないで♪」



私はゆっくり立ち上がり、その子に笑いかけた。